備忘録録

物忘れが酷い

資産保全を始めます

貯金額がXXXX万円になりました

私は自他共認める堅実な人間です。

社会人としての自分への自信の無さ、持病を抱える自分の身体的不安、経済的に頼る相手がいないという孤独感、日本という国の将来への不安。

年金制度は当然のように崩壊し、巨額な財政赤字を抱える日本は財政破綻してハイパーインフレになるのではないか、と真剣に考えています。

あらゆる不安に怯え、就職以来ずっと決めた金額を下回ること無く貯金を続けてきました。

(こう並べるとメチャクチャ暗いヤツだw)

 

保険や個人年金も「増えるなら」という思いで、言われるがままに複数加入。

結婚を機に終身保険もガツンと入りました。

その結果、私は株やFXなどの資産運用を一切せずただひたすら貯めるという方法だけで、同年代・同収入帯の人に比べるとかなり多めの預金額を銀行に預け、加えて保険や個人年金も結構な額に加入している、というのが現状です。

アベノミクスの足音

2012年末、政権交代によりインフレ誘導を掲げる安倍政権が誕生しました。

この時点でかなりの為替・株価の変動が起こったことを覚えています。

私の周りで株をやっていた人たちは皆一斉に売却し、「儲かった」という話をしていました。

その時は「自分は株の知識も無ければギャンブル性を受け入れる勇気もない。関係のない話だ。」と思いました。

 

2013年4月、日銀の黒田総裁による俗に言う「黒田バズーカ」という量的緩和が発表されました。

これにより世に流通する円が大量に増え、急激に円安が加速しました。

この時もまた「何やら円が安くなっているようだが、一時的なものだ。」と考えていました。

東京オリンピック決定による不動産バブルの襲来

2014年に入ると、私は結婚と住宅購入の準備をはじめました。

 

まずは指輪の検討です。

インターネット上の特集サイトや口コミを見て、おおよその値段を掴んで店へ見に行きました。

しかし店頭で見るダイヤの指輪の価格は、インターネット上に掲載されている価格よりも高いのです。

私が見ていた情報は殆どが1年以内の情報であったにも関わらず、私が実際に店頭に来るまでにダイヤやプラチナ、海外ブランドの商品価格が高騰していたのです。

これが為替の影響、物価の上昇だと初めて肌で感じました。

 

次に、都内の新築マンションの資料を請求してはモデルルームへと足を運ぶのを繰り返しました。

優柔不断な性格と人生初の巨額な買い物ということもあり、何十物件も見て回るという「決められない人スパイラル」に陥りました。

(これは時間と労力の無駄なので真似しないように!)

しかしその中で徐々に大きな違和感を覚えていきます。

見れば見るほど、物件の価格が上がっていくのです。

 

理由は2つありました。

1つは感覚の麻痺です。「もう少し高くないといい物件がないのかな」という思いが、予算を引き上げていきました。

もう1つは事実としての不動産価格の高騰。不動産バブルが始まっていたのです。

 

不動産デベロッパーの営業担当は皆口を揃えて「2020年の東京オリンピック需要による人手不足」「円安による材料価格の高騰」をあげます。

不動産・建設業界というのは談合が常習化しており、「赤信号みんなで渡れば怖くない」の精神でコスト上昇に便乗して更なる値上げをふっかけてきます。

こんな価格で普通の人は買えるのか?と思うほどに上昇してきているのに、デベロッパーは強気です。

理由はこの頃爆発的に増加していた「中国人による爆買い」です。

デベロッパーはなにも日本人の庶民に買ってもらわなくとも、中国の富裕層が買ってくれれば問題ないのです。

 

散々モデルルームを見比べた結果、いよいよ私は新居の購入を諦めてしまいました。

黒田バズーカの空砲

数年前に買えた価格では、同レベルのマンションがもう買えないというのです。

不動産の急激な価格高騰を目の当たりすることで、私にはむずむずとした不安感が芽生え始めました。

 

もしかして私の貯金の価値は下がっているのではないか?

 

黒田バズーカは2013年4月の第1弾に始まり、2014年10月の追加緩和、2016年1月のマイナス金利、2016年7月のETF買い入れ増額と、現在までに4弾まで発表されました。

経済に無頓着であった私でも、不動産価格やランチ価格の高騰を実感する中で、為替というものを意識し始めました。

私の資産は減っていた

以下のグラフは、仮に私が社会に出てから毎年100万円ずつ貯金を積み立てた場合の総額を、円とドルでシミュレーションしたものです。

ドルの金額はドルで積み立てた場合ではなく、その時点での為替で両替した場合です。

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私は2005年から2017年までに12年間働いているので、日本円にして1200万円の貯金をしたことになります。

しかしドル換算での貯金額は2012年から2015年までの3年間の急速な円安によって、増えるどころか減っているのです。

3年間で日本円にして300万円も積み立てているにもかかわらず、です。

私の銀行預金は円安になることによって、増えるどころか実質的に減っていたのです。

 

ようやく私は気づきました。

円安誘導はコツコツと貯金してきた人がバカを見る政策だったのです。

そしてインフレにおいては、自分の資産が円建ての銀行預金のみであることは逆に大きなリスクだったと。

インフレ対策と言われても

貯金バカである自分の資産に不安を感じ始めた私は、インフレ対策を意識しはじめました。

一般にインフレ対策になると言われているのは

  • 外貨
  • 株式
  • 金(ゴールド)
  • 不動産

これくらいです。

まず、既に不動産は高騰しており、購入を断念しています。

人口縮小の日本においては不動産の価値もまた安全と言えないということも想像に難しくありません。

また、知識のない私は金(ゴールド)が持つ価値の普遍性がにわかに信じられませんでした。

かといって株については「ギャンブル」「損をする」というイメージがあり、いくら本を読んでも「儲かる」イメージが湧きませんでした。

 

とりあえずという思いで、マンション見学時に出会ったプルデンシャル生命の営業にインフレ対策を相談し、ドル建ての終身保険を申し込みました。

私は持病があるため診査を通るか不安でしたが、幸運なことに契約できることになりました。

しかし、「ドル建て」という未知のリスクへの不安に耐えられず、土壇場で予定していた金額を、ドル建てと円建ての半々に変更してしまったのです。

情けない!w

持病持ちは保険に入る資格がない

なんとかドル建ての終身保険に加入することはできましたが、土壇場でドル建ての額を半分円建てに変更してしまったことを後悔しつつ過ごしていたところに、別の保険の代理店営業をやっている知人から「インフレ対策にピッタリの商品がある」と連絡が来ました。

 

彼が持ってきたのはソニー生命の変額年金保険という商品でした。

この商品は自分が積み立てる年金に対し、国内や海外の株や債券といった中から運用方針を選択して運用してもらうというものです。

中でもモルガン・スタンレーという凄そうな会社が運用する「世界株式型」を選択すると、過去20年ほどの平均利率の実績が10%を超えている、というのがこの商品のセールスポイントです。

 

利率10%超えと聞いた私は、「良いといってもそんなものか」と思いました。

しかしここで私は複利というものを知ることになったのです。

年間利率が10%というのは、複利によって預けた金額が30年で15倍以上になるということなのです。

35歳で100万預けたら、65歳のときに1500万を超えるのです。

私は衝撃を感じました。

 

更によく考えてみると、外国株式(ほぼアメリカ株)というものは為替リスクを最小限に留めてくれます。

老後に外国株式を売却するときに日本がハイパーインフレ化していた場合、外国株の価格は円安の影響で逆に円換算では高額になるため、大きな金額を受け取ることができます。

逆にアメリカが破綻しドルがハイパーインフレ化していた場合、ドルの通貨価値に対して株価は相対的に上がるので、外国株式はドルの紙幣価値ほど大きく目減りしません。

そのどちらでもなく、現在と為替のバランスが大きく変わらないのであれば、複利の効果をそのまま享受できます。

 

私はその知人経由で申し込みました。

小さな金額ではありません。それなりの金額です。

しかし先に上げた持病もあって、診査を通ることができませんでした。

私は落胆しました。

資産保全は学校では教えてくれない

ソニー生命の変動年金保険に入れなかった私は、同じように外国株式という種類の資産を積み立てる方法は無いか調べました。

そしてソニー生命の世界株式型と「モルガン・スタンレー グローバル・プレミアム株式オープン」という投資信託商品が同じものであることを知りました。

個別株式の知識がなくとも、投資信託を活用すれば外国株と同等の資産を保有できるのです。

また一方で、「モルガン・スタンレー グローバル・プレミアム株式オープン」は信託報酬という名の手数料が高く、ベストな投資信託商品という訳でもないということを理解しました。

 

ここからは面白いように興味が湧き、投資信託インデックス投資ETF、nisa、つみたてnisaなどを片っ端から勉強しました。期間にして2ヶ月間程度です。

勉強したと言っても、お金を増やす方法を調べることが単におもしろくて調べていったら、結果的に勉強になったというだけです。

日本の貯金信仰がある種の洗脳である事や、マネー教育の問題点、投資はギャンブルではなく資産を守るためのもの、資産を分散することは資産運用ではなく資産保全であるということを知りました。

自分の資産は自分で守るしかない

こういった知識を身につけることができ、私を診査で落としてくれたソニー生命には感謝しています。

ソニー生命の変動年金保険に加入できていれば、投資について勉強することもなかったと思います。

そして、ソニー生命に少なくない手数料を持っていかれていたことでしょう。

 

そして今、私はSBI証券に口座を作り、連携する住信SBI銀行にも口座を作り、nisaも申し込みました。

投資ブロガーと言われる人たちのブログも毎日購読しています。

積み立てる投資信託も、購入するETFや株も、外貨積立の条件も決めてあります。

ギャンブル嫌いの私が、株や投資に手を出そうということになるとは思いもしませんでした。

 

投資は私が老後を迎えるまでに将来起こるであろう年金制度の破綻や、日本の破綻によるハイパーインフレなどのリスクへ対処するために必要なことです。

自分の資産は自分だけのものではありません。

自分の資産を守るということは、自分の家族の資産と生活を守るということです

 

この9月から、私の資産を守るための資産保全を開始します。

進捗はこのブログに記録していこうと思います。

不安もありますが、勇気を持って一歩踏み出そうと思います!